山田養蜂場運営の研究拠点「山田養蜂場 健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。
トップ > お肌の乾燥・シミと戦うために
乾燥を自覚している40~57歳の男女35名に対して、顔の左右どちらか半分にローヤルゼリーエキス含有溶液を、もう半分にローヤルゼリーエキスを含まない溶液(プラセボ)を1日2回、4週間塗布してもらいました。その結果、ローヤルゼリーエキスを4週間塗布した側の頬では、塗布前およびプラセボを塗布した側の頬と比べて、角層水分量の指標となる静電容量が高くなりました。
(J Cosmet Dermatol. 2022 Jul 1.)
さまざまな植物からミツバチが集めた花粉荷のエキスについて、抗酸化作用とメラニン産生抑制作用を評価しました。その結果、強い抗酸化作用を持つオーストラリア産のマリ花粉荷エキスにメラニン産生抑制作用があることが示されました。
(ファインケミカル, 43(11), 19-26, 2014)
乾燥肌に悩む男女を対象に行ったヒト試験の結果、酵素分解ローヤルゼリーを1日あたり2,000 mg(生換算)の用量で12週間飲用したグループでは、飲用しなかった(プラセボ)グループと比較して、頬の角層水分量が有意に高くなりました。
図1 角層水分量の変化また、酵素分解ローヤルゼリーを飲用したグループでは目立つ毛穴が小さくなり(図2)、色素沈着の増加が抑えられました(図3)。
図2 目立つ毛穴の変化(Jpn Pharmacol Ther. 2020;48(1):79-88.)
頬の角層水分量が多い人を除いた女性を3グループに分け、それぞれローヤルゼリー7,200 mg/日(高用量群)、3,600 mg/日(低用量群)、プラセボ錠(プラセボ群)を12週間飲用してもらいました。その結果、低用量群および高用量群ともに、目尻のシワの深さが、プラセボ群と比較して有意に改善しました。
(ファインケミカル, 42(8), 20-25, 2013)
ローヤルゼリーは養蜂家の手が綺麗という伝承情報から、古くより美容に用いられてきた素材です。
そのような伝承情報だけではなく、近年ではローヤルゼリーがシミの原因となるメラニンの生成を抑える働きや肌の水分量を高める働きなど、さまざまな美容に対する有用性が報告されています。
今回はローヤルゼリーが紫外線や大気汚染などによって発生する酸化ストレスから、肌を保護する働きがあるかを検証するために細胞試験を実施しました。
その結果、ローヤルゼリーが紫外線やメナジオン(大気汚染物質を模した物質)によって誘導される細胞死を抑制することがわかりました。
さらに、ローヤルゼリーがどのように細胞死を抑えるか確認したところ、細胞内の抗酸化機能を高めることで酸化ストレスを軽減していることがわかりました。
また、この働きはローヤルゼリー中の10-ヒドロキシ-2-デセン酸(デセン酸)が関与していることも明らかにされました。
デセン酸のNQO1発現促進(Int J Mol Sci. 2021 Nov 30;22(23):12973.)
メリンジョの特有成分「グネチンC」は、メラニン合成に必要な酵素「チロシナーゼ」の活性を抑制することがわかりました。
(Biol Pharm Bull. 2012;35(6):993-6.)