山田養蜂場運営の研究拠点「山田養蜂場 健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。
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肥満モデルにブラジル産プロポリスを8週間与えたところ、体脂肪や脂質量が減少。特に、量を多く与えた場合、腸間膜脂肪、腎臓周りの脂肪、内臓に蓄積する全白色脂肪の重量が有意に減少しました。
(J Food Sci. 2009 Jun;74(5):H127-31. )
プロポリスに由来する成分であるアルテピリンCを4週間飲用することで、白色脂肪細胞が褐色脂肪細胞化している様子が観察されました。
白色脂肪細胞は脂質をエネルギーとして蓄積するのに対し、褐色脂肪細胞はエネルギーの消費を促進します。したがって、アルテピリンCは代謝効率を高めることで、プロポリスのアンチエイジング効果に寄与していると考えられます。
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(PLoS One. 2016 Sep 6;11(9):e0162512. )
健康な閉経後女性(65歳以上)を2グループに分け、一方にはブラジル産プロポリス (※1) を配合したサプリメントを、もう一方にはブラジル産プロポリスを含まないプラセボを、12週間飲用してもらいました。
その結果、ブラジル産プロポリスを配合したサプリメントを飲用したグループでは、飲用前と比較して、体脂肪率(下図左)、体脂肪量、酸化ストレスの指標であるd-ROMs(※2)が減少し、善玉ホルモンとよばれるアディポネクチン(※3)(下図右)が増加しました。一方で、プラセボを飲用したグループでは、飲用前と比較してこれらの変化は見られませんでした。
(Nutrients. 2023;15(2):364. )
※1 ブラジル産プロポリス…バッカリス・ドゥラクンクリフォリアを起源植物とする。
※2 d-ROMs…活性酸素代謝物の略。体内の酸化ストレスの程度を示す指標。
※3 アディポネクチン…血糖値を下げるインスリンの働きを高める、血管を拡張させ高血圧を予防する、心血管を保護するなど、様々な健康効果をもたらすホルモン。