山田養蜂場運営の研究拠点「山田養蜂場 健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。

プロポリス 菌やウイルスからがっちり守る、ミツバチたちの防御壁

ミツバチが巣を守るのに使い、古くからその抗菌効果が利用されてきたとされる「プロポリス」。みっちの疑問に、ハチロー博士がやさしく答えます。

プロポリスとは

みっちとハチロー博士 プロフィール
みっち: クシュン!
ハチロー博士: あれ?風邪をひいたのかい?
みっち: うん、いま学校でも風邪をひいているお友だちが多くて、休んでいる子もいるの。そうだ、博士、ミツバチたちは風邪をひかないの?あんなに小さな巣のなかで、数万匹のミツバチがいっしょに住んでいるんでしょ?風邪がはやったら大変だね。
ハチロー博士: そうだね。ミツバチたちにとって、巣のなかにウイルスや菌のような見えない敵が入ってくるのはいちばん避けたいことだ。巣のなかは、温かくて湿度も高いから、菌が入ってくれば清潔さが保てない。
みっち: うわぁ、女王蜂が生んだ大切な卵や、幼虫たちもいるのに、病気になっちゃう!
ハチロー博士: でも、だいじょうぶ。ミツバチたちは、ちゃんと自分たちを守る術を知っている。それが、「プロポリス」なんだ。
みっち: 「プロポリス」?
ハチロー博士: そう。プロポリスは働きバチが集めた、さまざまな樹木の新芽や樹脂(ヤニ)や樹液、花粉、ミツバチの唾液とミツロウなどからできている。ミツバチはそれを、巣の入り口や壁のすき間に塗りつけているんだ。
みっち: プロポリスを?なぜ?
ハチロー博士: 働きバチたちは、野外をとびまわっているうちに、さまざまなばい菌やウイルスにふれることがある。それを巣に持ち帰らないように、入り口で取りのぞくのがプロポリスの役目なんだ。
みっち: へええ!すごい!!

ミツバチたちの巣を守るプロポリス

プロポリスの語源は、ラテン語の「pro」(前、正面)とギリシャ語の「polis」 (都市) 。「都市への敵の侵入を防ぐ城壁」を意味しています。その原料は、さまざまな樹木や植物の新芽と、樹脂(ヤニ)。樹木や植物の樹脂には、芽を保護したり、傷んだ幹を修復する作用があります。

ミツバチは巣を守るため、集めた樹脂を原料にプロポリスを作り、巣の入り口や、巣穴の壁、すき間にプロポリスを塗りつけて、ばい菌やウイルスなどから巣を守るために活用しています。数万匹のミツバチが共同生活をするミツバチの巣。その清潔な環境はプロポリスによって守られているのです。

プロポリスの原料
明らかになる健康機能~最新研究ダイジェスト プロポリス