山田養蜂場運営の研究拠点「山田養蜂場 健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。
近年、栄養バランスだけでなく、健康へのさまざまな機能が注目されている「花粉荷」。勉強熱心なみっちに、ハチロー博士がわかりやすく教えます。
みっち: | 花粉荷をヒトが食べるようになったのは、いつごろからなの? |
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ハチロー博士: | 北欧や中国などではかなり昔から食されているよ。昔の書物、中国医学の古典といわれているような書物にも花粉の健康機能についてたくさん記されている。 |
昔から、東洋人は花粉を栄養源として利用していました。ミツバチが集めた花粉荷のことではありませんが、古くは1596年に出された中国の歴史的な薬学書「本草綱目」に、「花粉は腎臓、心臓、肺に良い」との記述があります。また、韓国では1613年に刊行された医書「東醫寳鑑」に、31種の花粉について食用した場合のパワーについて書かれています。
近年では、1980年代、フランスの医師・ドナデュー博士により、花粉による食欲増進、体重増加、体の機能の正常化、思考力の向上、また、新陳代謝や動脈硬化、便秘、下痢、前立腺肥大、眼精疲労への機能が紹介され、花粉は本格的に健康食品として注目されるようになりました。
ハチロー博士: | さらに、最近は、花粉荷の健康機能の一部が、科学的なデータで証明されている。完全栄養食であるほかに、抗酸化成分を含むこともわかってきたんだよ。 |
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みっち: | 「抗酸化成分」って? |
ハチロー博士: | 鉄が空気にふれてさびていくように、ヒトの細胞が吸った酸素の一部によってサビていくのを、防いでくれる成分なんだ。細胞のサビは老化につながるから、いわば老化の火消し部隊というところだね。 |
みっち: | 花粉って本当にすごいのね。でも、そんな花粉のパワーを私たち人間が知ったのは、ミツバチのおかげなんでしょ。ミツバチって、ますますカシコイ! |
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