山田養蜂場運営の研究拠点「山田養蜂場 健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。
【用語解説】
プラセボ:被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。
二重盲検法:被験者のプラセボ効果や、試験者が無意識のうちに一方を高く評価することを防ぐため、被験者にも試験者にも、それが「検討したい成分を含むもの」か、「プラセボ」かがわからないようにして行う信頼性の高い試験法。
空腹時血糖値(※)は、糖尿病などを診断する際に欠かせない検査項目です。この試験では、ローヤルゼリーを長期間飲用することで、空腹時血糖値に変化が現れるかどうかを調べました。
42歳から83歳までの健康な男女61人を、31人と30人の2グループに分け、一方のグループにはローヤルゼリーを含む飲料、もう一方のグループにはプラセボプラセボ:被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。を、6ヵ月間にわたって飲用してもらいました。
飲用開始前と、6ヵ月間飲用後に、空腹時血糖値を測定し、どのような変化があったかを調べました。
プラセボプラセボ:被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。を飲用したグループは、飲用開始前より空腹時血糖値が高くなっていたのに対し、ローヤルゼリーを飲用したグループでは、空腹時血糖値にほとんど変化はありませんでした。
この結果から、ローヤルゼリーの長期的な飲用が、空腹時血糖値の上昇を抑え、糖尿病や動脈硬化の予防などに役立つ可能性が示されました。
血液中には、脂質が含まれています。コレステロールや中性脂肪はその一部で、細胞膜やホルモンの材料、エネルギー源などになっています。
ところが、中性脂肪が増えすぎたり、コレステロールのバランスがくずれたりすると、問題が起こります。
一般的に "悪玉" と呼ばれるLDLコレステロールが増えすぎると、血管壁に入り込んで蓄積し、動脈硬化を促進させます。反対に、 "善玉" と呼ばれるHDLコレステロールは、血管壁に入り込んだコレステロールを回収する働きを持っているため、少なくなると、悪玉コレステロールを回収できなくなってしまいます。
増えすぎた中性脂肪は、LDLより小さく血管壁に入り込みやすい "超悪玉" コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らすとともに、肝臓にたまって脂肪肝の原因となります。
このように、悪玉コレステロールが多すぎたり、善玉コレステロールが少なすぎたり、中性脂肪が多すぎる状態が「脂質異常症」です。
メタボリックシンドロームの検査項目の一つに、「血中脂質」がありますが、この項目は、中性脂肪が多すぎるか、善玉コレステロールが少なすぎるかをみて、異常があるかを判断します。
悪玉コレステロールの値が含まれていないのは、肥満とは無関係に高くなることがあるためです。けれども、もちろん悪玉コレステロールが多すぎるのは危険な状態。LDL(悪玉)コレステロール値に注意しましょう。
健康な成人男女15人を無作為に2つのグループに分けました。
一方は、ローヤルゼリーを毎日継続して飲んでもらう「ローヤルゼリーグループ」とします。もう一方は「対照グループ」として、ローヤルゼリーを飲用しません。
どちらのグループも試験前に、血中の総コレステロール、悪玉コレステロールなどの項目を測定しました。
4週間後に同じ項目を測定し、変化が現れたかどうかを調べました。
「ローヤルゼリーグループ」は、総コレステロールが6%減少し、悪玉コレステロールが9.1%減少しました。「対照グループ」は、有意な変化はありませんでした。
この結果から、ローヤルゼリーを継続的に飲用することによって、総コレステロールと悪玉コレステロールが減少する可能性が示されました。
コレステロール値を正常に保つことができれば、脂質異常症を防ぎ、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクを低減することにつながります。
近年、血圧を改善する作用のあるペプチドがあることがわかり、注目されています。
ローヤルゼリーにもペプチドが豊富に含まれています。そこで、ローヤルゼリーペプチドを継続的に飲用することにより、血圧が改善されるかを調べる試験が行われました。
血圧が高めの人(最高血圧130~159mmHg、最低血圧85~99mmHg)を被験者として、2つのグループに分けて試験を行いました。
一方のグループには、酵素分解したローヤルゼリーペプチドを、もう一方のグループにはプラセボプラセボ:被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。を12週間継続して飲用してもらいました。
ローヤルゼリーペプチドを飲用したグループでは、最高血圧と最低血圧の両方が、飲用開始10週間後と12週間後に低下しました。
この結果から、ローヤルゼリーの継続的な飲用により、高血圧を改善できる可能性が示されました。
「あまり量は食べないほうなのに、太りやすい」という人は、体が冷えているのかもしれません。まず、上のリストでチェックしましょう。
冷え症には、つらい冷えの症状があるタイプと、特に冷えは感じていないのに、実際には内臓が冷えているタイプがあります。2つのタイプは原因は異なりますが、共通しているのは、どちらも血流が悪くなっているということ。
血流が悪いと、細胞に栄養が行き渡らず、疲れやすくなったり、肩こりなどの症状が出てきます。また、基礎代謝が低下して消費エネルギー量が減り、太りやすくなります。
体温(内臓温度)が1℃下がると、基礎代謝が12~14%程度下がるといわれ、さらに免疫力も30%低下するとされます。冷え症は軽く考えず、しっかり改善しましょう。
体を温めるエネルギーを作り出すのは、筋肉です。軽い筋トレをしたり、タンパク質を多く含む食事をとるようにしましょう。また、血管の拡張・収縮をコントロールする自律神経の乱れが原因になっていることもあります。そんなときは、ぬるめのお風呂が効果的。心身ともにリラックスし、血流もよくなります。
耐えがたい冷えを感じることがあるほか、基礎代謝や、免疫力を低下させるなどさまざまな問題をもたらす「冷え症」。
ローヤルゼリーの飲用により、冷え症が改善されるかを、プラセボプラセボ:被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。を用いた二重盲検法二重盲検法:被験者のプラセボ効果や、試験者が無意識のうちに一方を高く評価することを防ぐため、被験者にも試験者にも、それが「検討したい成分を含むもの」か、「プラセボ」かがわからないようにして行う信頼性の高い試験法。による試験で検証しました。
冷え症と診断された若い女性24人を、
(1)プラセボプラセボ:被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。被験者が「有効な成分が入っている」と思い込むことによる影響(プラセボ効果)を除くために用いられる偽薬や試験食。飲用グループ
(2)低用量ローヤルゼリー(生換算量 4200mg/日)グループ
(3)高用量ローヤルゼリー(生換算量 8400mg/日)グループ
の3つに分け、それぞれの試験食を2週間飲用してもらいました。2週間後、両手を水に浸して温度を下げる「寒冷ストレス負荷」をかけ、手指の皮膚の表面温度が回復する経過を測定、比較しました。
ローヤルゼリーを飲用したグループは、低用量グループ・高用量グループともに皮膚の表面温度の回復が早くなりました。この結果から、ローヤルゼリーを継続的に飲用することで冷え症を改善する可能性が示されました。