山田養蜂場運営の研究拠点「山田養蜂場 健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。
鉄を放置すると茶色く錆びるのと同じように、体内で過剰に発生した活性酸素は、細胞などを酸化させ、傷つけてしまいます。人間は活性酸素を除去する機能を持っていますが、年齢とともにその機能は衰え、酸化ストレスは蓄積しやすくなります。健康維持のためには、この酸化ストレスを減らし、ダメージを軽減することが重要です。激しい運動で発生する酸化ストレスを、プロポリスを飲むことで緩和できるかどうか、体内で酸化ストレスを受けやすい血中アルブミンの酸化状態を調査したところ、プロポリスを飲用したグループは、飲用していないグループより酸化ストレスが緩和されていることが証明され、プロポリスが酸化ストレスの軽減に有効であることがわかりました。
治癒にかかる医療費が4000億円以上ともいわれる風邪にも、プロポリスの継続的な飲用が有効であることを示すデータがあります。
20~70歳の成人男女を2つのグループに分け、一つのグループにはブラジル産プロポリスエキスを含むソフトカプセルを、もう一つのグループにはプロポリスを含まないプラセボ(偽薬)をそれぞれ60日間飲用してもらい、その間の風邪の症状の有無とレベルを日記につける試験が行われました。
その結果、風邪が治るまでの日数はプロポリス飲用群のほうが平均1.3日早く、体がだるいという症状も軽くすむことがわかりました。
くしゃみや鼻水、鼻づまりに目のかゆみ…。今や国民病ともいえる花粉症。とりわけスギ花粉に多くの人が悩んでいます。軽度のスギ花粉症の患者を4つのグループに分けて、ブラジル産プロポリスを含む錠剤と、含まないプラセボ(偽薬)をスギ花粉の飛散前から12週間飲用してもらいました。その結果、プロポリスを1日に300㎎とったグループでは、花粉症の発症を遅らせることができ、450㎎とったグループでは、鼻づまりの発症率が低下しました。この結果、スギ花粉の飛散前から予防的にプロポリスをとることで、スギ花粉症の症状を軽減できる可能性が示されました。