山田養蜂場運営の研究拠点「山田養蜂場 健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。
冷え症は食生活の見直し、毎日の運動など、自分にできることで改善することができます。
誰でも、いつでもできる体温め健康法をご紹介します。
しょうが紅茶に葛やシナモンを加えると、温め効果がさらに高まります。しょうがをすりおろして熱い湯を入れ、好みで黒砂糖やはちみつを加えたしょうが湯もおすすめです。種を取った梅干しを湯飲みの中でつぶし、しょうゆ大さじ1としょうが汁少々を加えて練り合わせ、番茶を注いで混ぜた梅醤番茶も強い温め作用があります。
食べ過ぎは体を冷やしてしまうだけでなく、動脈硬化を促進して脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めます。アメリカの最新研究で腹七分目が長寿の秘訣という報告があります。冷え症の予防だけでなく、健康維持のためにも腹七分目を心がけましょう。よく噛んで食べると食べ過ぎ予防になります。
下半身の筋肉を鍛えると、全身の血液循環がよくなり、冷え症の改善に効果的です。特にふくらはぎから下は血液循環が低下しやすいため、むくみやすい箇所です。スクワット、もも上げ運動などをして下半身を強化すると、筋肉がつくだけでなく、むくみ解消にも効きます。
漢方では「おなか」のことを「お中」と呼び、体の中心と考えています。おなかを温めると内臓が活性化して血流のよい状態になります。冷え症の人はおなかを冷やさないよう、腹巻きをしましょう。夜中は体温が下がる時間帯です。冷えがひどい人は寝ているときも腹巻きを欠かさないようにしてください。
監修
石原結實先生
医学博士。イシハラクリニック院長。長崎大学医学部卒業後、血液内科を専攻。同大学院博士課程修了後、ヨーロッパで最前線の自然療法を研究。東洋医学をとり入れた独自の食事療法、運動療法は各界要人からも絶大な信頼を得ている。
リラックスできる入浴タイムは、心身のケアをするのに最適です。日に日に寒さが増すこの季節は、「ハーブ風呂」のフィトセラピーを楽しみましょう。
湯船に生ハーブやハーブ抽出液を入れると、お湯や蒸気に有効成分と香りが広がります。これらは呼吸によって体内へ取り込まれ、肌にも直接浸透します。
生ハーブは散らからないようひもで結ぶか、さらしの袋に入れて湯船へ。また、今が旬の「ゆず湯」もフィトセラピーのひとつです。体がよく温まるので、ぜひ実践してみてください。
乾燥ハーブを使う際は、だし用パックなどに1袋分のハーブを入れ、熱湯でエキスを抽出するとよいでしょう。抽出したエキスとパックは、そのまま湯船に入れます。ハーブ入りのパックを軽く肌にすべらせたり、パックをもみ出したりして、有効成分を余すところなく使いましょう。
ハーブは1種類でもさまざまな作用がありますが、冬の冷え対策と乾燥対策にぴったりで、美肌にもおすすめのブレンドをご紹介します。
●冷え対策に……オレンジフラワー(血行促進)+カモミール(鎮静)を1対1の割合で。体を芯から温め、心を穏やかにします。
●乾燥対策に…リンデン(保湿)+マローブルー(保湿)+ラベンダー(リラックスの香り)を1対1対1の割合で。
入浴方法は諸説ありますが、「熱すぎない温度のお湯でゆったりした時間を過ごす」ことがポイントです。
監修
池田明子先生
フィトセラピスト。ソフィア フィトセラピーカレッジ学校長。フィトセラピーに関する講演や執筆活動、フィトセラピストの養成のほか、植樹活動の普及にも努めている。「カラダを元気にするハーブ&野菜」(共著/日東書院)など著書多数