山田養蜂場運営の研究拠点「みつばち健康科学研究所」が発信する、情報サイトです。ミツバチの恵み、自然の恵みについて、予防医学と環境共生の視点から研究を進めています。

トップ > 「健やかに」発刊録 > 「健やかに」2014年4月号 アミノ酸は生命の源 「継続は力なり」毎日、摂ることが大切

「健やかに」発刊録

「健やかに」2014年4月号 アミノ酸は生命の源 「継続は力なり」毎日、摂ることが大切 アミノ酸の不足は不調のもと

アミノ酸は生命の源 3つのポイントでわかる 「継続は力なり」毎日、摂ることが大切 アミノ酸の不足は不調のもと

私たちの体の約20%は、タンパク質からなり、そのタンパク質を構成しているのがアミノ酸です。アミノ酸はそもそも、地球上の生命誕生に深くかかわっており、自然界では数百種類のアミノ酸が発見されています。その中で人の体をつくるアミノ酸は20種類。食品から摂らなければならないものもあります。アミノ酸と私たちの健康の関係を詳しく見ていきましょう。

ポイント1 アミノ酸とタンパク質

アミノ酸はタンパク質を構成する

私たちの体は何からつくられているのでしょうか?
体の構成成分を多い順にみると、水分、タンパク質、脂質、ミネラル、炭水化物となっています。このうち約
60%は水分で、残り約40%のうちの半分、体全体の約20%を占めているのはタンパク質です。
タンパク質は、私たちの体の筋肉をつくり、皮膚や髪や血液をつくっています。また、生命の源である遺伝子や、代謝に必要な酵素、免疫抗体をつくっているのもタンパク質。

なぜ、タンパク質がこれほど多様な機能を持つのか――その秘密はタンパク質を構成するアミノ酸にあります。タンパク質は、20種類のアミノ酸が3個~数万個、複雑につながって構成され、その機能はアミノ酸の配列順序によって決まるのです。

アミノ酸が不足すると?

体の中では常に、タンパク質がアミノ酸に分解される→別のタンパク質を合成→再び分解、という代謝がくり返されています。下図の(6)でつくられたタンパク質は、古くなるとアミノ酸に分解され、血液にのって(4)の肝臓に戻り、新しいアミノ酸につくり変えられます。しかし一部は水とアンモニアに分解されて尿に排出されるため、アミノ酸の量は減っていきます。そのため、新しいアミノ酸を補給しないと、下に示したようなさまざまな不調が起こる可能性があります。

アミノ酸の旅

体内でのアミノ酸の働き

ポイント2 必須アミノ酸は毎日の食事から

食品から摂る必要がある必須アミノ酸

タンパク質は、20種類のアミノ酸からつくられていると述べましたが、そのうち9種類は、体内で合成することができないため、食品から摂る必要があります。この9種類は必須アミノ酸と呼ばれています。
残りの11種類のアミノ酸は体内で合成できるため非必須アミノ酸と呼ばれますが、これは「食品からの摂取が必須ではない」という意味で、体にとって必要なアミノ酸であることに変わりはありません。また、体内で合成できるといっても、やはり食事で補うことが大切です。
人の体は絶えず、新しくつくり変えられていて、昨日と今日とでは、同じように見えても、細胞の数パーセントは新しく生まれ変わっています。ですから、体をつくるための重要な栄養素であるアミノ酸は、毎日欠かさずに摂る必要があるのです。

必須アミノ酸 非必須アミノ酸

1つ足りないとすべて不足してしまう「桶の理論」

それぞれのアミノ酸の働きは?

アミノ酸は、つながることによってタンパク質を構成し、つながる順番によってさまざまな機能のタンパク質になります。また、タンパク質を構成せずに、ばらばらの形で組織内や血液中に存在しているアミノ酸もあります。

20種類のアミノ酸はそれぞれが独自の働きを持っているので、1種類でも不足すると、体の不調を起こす可能性があります。それぞれどんな特徴や働きがあるのか、主なものを下にまとめました。

主なアミノ酸の特徴

必須アミノ酸

必須アミノ酸 イラスト

●バリン、ロイシン、イソロイシン

この3つは分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれ、共通して筋肉を強化する働きがあると考えられている。

●リジン

成長促進。脂質の燃焼に必要なカルニチンの原料になる。穀類に不足しがちなアミノ酸。

●メチオニン

肝機能を助けるが、大量摂取すると脂肪肝の原因に。

●フェニルアラニン

神経伝達物質のノルアドレナリンやドーパミンをつくり、精神機能の調節に関与している。

●スレオニン

成長促進。脂肪肝を抑制するといわれている。

●トリプトファン

鎮静、催眠、精神安定などの作用がある神経伝達物質のセロトニンのもと。

●ヒスチジン

成長促進。神経機能を助けるなどの作用があるとされる。

非必須アミノ酸

非必須アミノ酸 イラスト

●グリシン

血中コレステロールの上昇を抑えるとされる。

●アラニン

エネルギー源として利用されやすい。アルコールの代謝促進によいとされる。

●アルギニン

免疫力をアップ。脂質代謝の促進。成長期には食品からの摂取が必須。

●システイン

シミの原因になるメラニン色素の沈着を防ぐことが期待されている。

●アスパラギン・アスパラギン酸

酵素などの作用によってアスパラギンがアスパラギン酸に、アスパラギン酸がアスパラギンになる。疲労回復、スタミナ強化などの作用があるとされる。

●グルタミン

グルタミン酸とアンモニアが結合してつくられる。免疫力をアップ。

●グルタミン酸

アンモニアを解毒。リラックス成分のギャバを生成するなどの働きがあると考えられている。

ポイント3 アミノ酸バランスを考えて、継続摂取

必須アミノ酸の含有量に注目

アミノ酸は、毎日継続して摂る必要がありますが、食品に含まれているアミノ酸と、体に必要なアミノ酸は組成が異なります。そこで、食品に含まれるアミノ酸のバランスが、体の中でいかに効率よく働くかを評価する「アミノ酸スコア」という成績表のようなものがあります。
必須アミノ酸がすべて1日の必要量含まれていればアミノ酸スコアは100。一般に肉、魚などの動物性食品はアミノ酸スコアが高く、穀類や野菜は、必須アミノ酸のいずれかが足りないものが多い傾向があります。

主な食品のアミノ酸スコア

アミノ酸を上手に摂るには?

アミノ酸スコアをみると、どの食品に必須アミノ酸がバランスよく含まれているかがわかります。ただし、アミノ酸の上手な摂り方とは、アミノ酸スコア100の食品だけを食べることではありません。たとえば肉を毎日食べ続ければ、脂質の摂りすぎになるかもしれません。
必須アミノ酸が不足している食品は、それを補う食品と組み合わせて摂ることで、アミノ酸バランスのよい健康的な食生活になります。

食事のヒント

アミノ酸バランスを考えた組み合わせ

お米はリジンの量が不足しているので、リジンが豊富な豆類との組み合わせがおすすめ。グリーンピースを炊き込んで豆ごはんにしたり、納豆かけごはんにするだけで、すべてのアミノ酸を必要量、摂ることができます。グリーンピースはトリプトファンやメチオニンの量が少ないですが、お米で補えるので大丈夫です。

ビタミンB6を一緒に摂りましょう

タンパク質をアミノ酸に分解したり、別のアミノ酸を合成するなど、タンパク質の代謝に欠かせない栄養素はビタミンB。タンパク質をたくさん摂るときは、その分、ビタミンBもしっかり摂りましょう。ビタミンBが豊富な食品は、にんにく、パセリ、マグロ赤身、牛レバー、意外なところでバナナがあります。

アミノ酸スコア100のかんたん卵料理

アミノ酸スコア100の卵は、手軽に料理できることも魅力です。コレステロールが多いといわれますが、卵1個に含まれるコレステロールは214㎎、1日のコレステロール摂取基準は成人女性で600㎎未満。血中コレステロール値が高いなどの問題がなければ、摂りすぎの心配はありません。

サプリメントの特徴

次のページへ

1/10
今月の対談録
今月の健康情報